耳鼻咽喉科 アレルギー科 清水おかべクリニック 平成16年10月1日開設
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清水おかべクリニック
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耳垢の成分と役割

耳垢というのは、外耳道(耳の穴)に存在する二種類の腺「耳垢腺(耳道腺)」と「皮脂腺」からの分泌物に、剥離脱落した角化表皮細胞(いわゆる普通の垢)や毛髪、粉塵などが混在して出来た物です。

皮脂腺というのは普通の皮膚にもありますので特別な物ではありません。
耳垢腺というのは、汗腺の一種「アポクリン腺」と組織的に同じ物です。ヒトの汗腺にはエクリン腺とアポクリン腺の二種類がありますが、アポクリン腺は主に乳輪や腋窩などに分布しています。

耳垢はその外見から二種類に分けられる、という事は皆さん経験的にご存じでしょう。
そう、カサカサに乾いた「乾燥耳垢」と、グジュッと湿った「湿性耳垢」です。

乾燥耳垢は、ミミアカ・ミミクソ・コナミミ・ミミカスとも呼ばれます。
カサカサと乾燥した灰白色、麟層状の耳垢の事です。日本人では平均で84%程がこの乾燥耳垢です。 

湿性耳垢は、アメミミ・ヤニミミ・ジュルミミ・ネコミミとも呼ばれます。
褐色でアメ状の湿った耳垢の事です。日本人に占める割合は16%程と言われています。

湿性耳垢の人は、乾燥耳垢の人に比べて耳垢腺の数が多い事が解っています。耳垢の乾湿の差は主として耳垢腺の分泌物の量の差から来るようです。耳垢を成分分析すると、タンパク質、脂質そして遊離アミノ酸などからなっている事が解るのですが、湿性耳垢の方が糖質(シアル酸)の量が多い、という結果が出ています。このシアル酸は水を吸いやすい特徴がありますので、結果としてこの成分を多く含んだ耳垢は湿った物になる、と言う訳です。これが生理的にどういう意味があるのかはまだはっきりとは解っていません。

成分分析の結果から、耳垢には耳を保護する重要な役割がある事が解りました。
内容を以下に列記します。

 外耳道と鼓膜の保護・洗浄
鼓膜も外耳道の表皮もいずれも比較的薄い皮膚組織ですから、あまり丈夫な物とは言えません。耳垢はこれらを覆う事で物理的な保護・乾燥防止・潤滑の役割を持っているようです。
 感染防御
耳垢の成分にはリゾチーム・IgA・IgG等が含まれ、抗菌・抗真菌作用を持っています。
なお、感染防御の成分は乾燥耳垢に多く含まれます。その為か乾燥耳垢の人の方が外耳疾患が少ない傾向にあります。湿性耳垢が圧倒的多数を占める欧米では、日本人に比べ外耳疾患が多い事が知られています。
 昆虫の侵入防御
耳垢の成分が持つ苦味・臭いは、耳の穴に昆虫が侵入してくるのを未然に防いでいる、という説があります。

普段厄介者としか思われていない耳垢には、意外な側面があったのですね。




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